叡王戦メモ 01
叡王戦全局公開されるのが素晴らしいですね。持ち時間が短いがゆえの勝負術も堪能できます。
叡王戦日浦-鈴木大より、プロらしい仕掛けをご紹介。
角交換振り飛車からお互いに陣形を整備し合い、先手が自陣角を据えて動きを探っているところ。
以下△2一飛、▲5四歩、△同金、▲5五歩、△5三金、▲3五歩、△同歩、▲同角、△3一飛で下図。
ここで△3四歩には▲5三角成もありそう。▲3四歩と打って簡単に先手良くなりそうですが、▲3三歩成をすぐに実行しにくいのでバランスは取れています。
上図以下▲3四歩、△6三金に▲5四歩が先を見据えた一手。
△同金、▲2四歩、△4五桂、▲2三歩成、△3四飛、▲6二角成、△同金、▲3三と、△3七龍、▲2二飛成で下図。
ほとんど一直線の変化。先手は自玉の堅さを活かし、とにかく食いつける形を目指している。
以下△7二金、▲6三銀、△3九龍、▲5九歩、△5七歩、▲8五歩と進む。仕掛けから一連の手順が一本の線に見える。
後手もかなり粘って一時は逆転模様だったが、最後は先手勝ち。