銀冠穴熊vs四間穴 04
先月末に書いた以下の記事、大会で類型を指したので追加でメモしておきます。やはり頻出の戦型ですね。
銀冠穴熊vs四間穴 03 - Dimensional Sniper
△2二角と引くのが工夫の一手というのは、前回解説したところ。但し、先後が入れ替わっているので△3一金の一手が入っていません。
今回からやねうら王+elmoを導入してみました。一手一手じっくり読ませる場合に特に有用だという話を聞きますね。
上図のやねelmoの評価値は-200ぐらいで後手に振れます。
実戦は、▲5六銀、△4四銀に▲4五銀とぶつけてきました。△同歩、▲同歩と進んで下図。
先に角を逃げているとはいえ、次に▲4六銀打が少し気になるところ。
実戦では▲4六銀に躊躇なく△3三銀と打ちつけ、△3一金~△1四歩~△2五歩で作戦勝ちになり押し切ったのですが、▲6五銀でなく▲6五歩と突く変化(下図)に比べると、居飛車が大分損をしているな、と考えていました。実際、銀を打った局面の評価値は互角に戻っています。
実戦中は△8四飛~△5五歩で受けるのを考えていたのですが、▲6五歩以下が分からず却下。ソフトの評価は-100ほどに落ちるので微妙なようです。
やねelmoの読み筋は悠々と△1四歩。▲4六銀には△5五銀で受かっています。
以下▲同銀、△同歩、▲4六銀なら△8四飛で先の変化に比べて一手得しています。そで▲6五歩なら、△8六歩、▲同飛、△7四飛と強く戦って後手-300ぐらい。
少しひねって最初の▲4六銀のところ▲5六歩なら、△3一金と締めておいて盤石の態勢。
ここで▲4六銀なら、△8六歩、▲同歩、△6七銀と強く戦う。
以下▲6五歩、△7六銀成、▲2二角成、△同金と進む。
後手は△6六角や△8六飛が確実な手。先手は桂香を拾えず、3筋に拠点を作れたとしても打ち込める駒がなかなか入らない。
形勢は-300~-400ほど。