相掛かりの序盤 07
前回の続き。引き続き図面は先後逆の表示です。
7四の飛車をどう使っていくのか?というのをソフトに検討させた手順から考えてみたいと思います。
上図から▲3七銀(▲同銀は後述)、△3三桂、▲9六歩、△9四歩。
ここから▲7六歩と突くために先手が▲6六歩、△4三銀、▲6七銀と進めると、△1三角から動くのが急所。
以下▲5二金には△3五歩から手が作れている形。飛車の横利きが通り、息苦しさが解消されます。このように△1三角と先手で出て△3五歩と突ける順は概ね後手が上手く立ち回っていると言えるようです。
先手が立体的な駒組みを望むのなら、▲1六歩も入れた上で(△1三角に▲1五歩を用意)▲5八金~▲6七金のような順が良いでしょうか。
以下▲7六歩~▲7七角~▲8八玉まで入ると指す手のない後手は圧死しそうです。浮かむ瀬の候補手はここで△3五歩と仕掛ける手で、以下▲同歩、△2四飛、▲2六歩、△3四歩、▲同歩、△同飛、▲3六歩、△1三角と一歩損しながら飛角を働かせます。
評価値は-50ぐらいで均衡は取れているようです。後手を持って攻め切るのは大変そうですが。
先手としては、6六や7六の歩を突かずに▲5九金~▲4八銀~▲3七桂のように低い陣形を保って駒組みを進める順もありそうです。角は好所で▲7六歩と突くか▲9七角で使うイメージ。
さて、最初の△4五歩に▲同銀の変化です。
以下▲5五角、△1八飛、▲3五歩が狙いの手順。
△2四飛を許してはまずいので▲2五歩と打ち、△3六歩、▲同銀と進んでどうか。評価値は五分ですが、3筋や4筋の歩が消えて後手の飛車が立ち回りやすくなったような印象を受けます。
暫く相掛かりの序盤シリーズを続けてきましたが、この辺りで一回終了ということにしたいと思います。また実戦で遭遇したら更新してみます。