Dimensional Sniper

将棋 / 研究 / 青嶋未来

実戦備忘録 01d

もう一つ、たまに指される仕掛けの形を書き忘れていた。

単に▲4五歩は少し細いと見て、▲4八飛から▲4五歩と仕掛けてくる形。3筋の突き捨てを入れてくる場合もある。

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以下、△同歩に▲3三角成・▲4五同桂・▲3五歩の三つの応手がありそう。手順の一例を数通り挙げる。

 

①▲3三角成、△同桂、▲4五桂、△同桂、▲同銀、△4四歩。

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以下▲同銀、△同銀、▲同飛、△同金、▲7一角が一番シンプルな順。そこで△5五角と切り返してどうか。これは実戦でもよく登場する。

先に▲7一角と打つ手、△同銀でなく△同金など様々な変化があり容易ではない。技巧の評価値は-50~-200の間を揺れ動いていた。一直線の順なのでもう少し研究を深めておきたい形だ。

 

②▲同桂、△8八角成、▲同玉、△4四銀、▲7一角、△7二飛、▲4四角成、△同金、▲5三銀、△7一角。

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これは一直線に指した例。最後の△7一角が覚えておきたい受け方。後手も神経を使う将棋だが、先手の攻めがやや細そうな印象。あまり指したことはないので何とも言えないが…。

評価値は-500ぐらい。

 

③▲3五歩、△同歩、▲4五桂、△8八角成、▲同玉、△6二銀、▲3三歩、△2二金。

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②の変化と同様に△4四銀と上がるのは、3筋の突き捨ての分先手の攻め筋が増えており後手はやや損ということらしい。ただ△4四銀と上がってもそんなに悪くなるという訳ではないようだ。

上の手順は先手の攻めを徹底的に受けに行った順。△4四歩が間に合えば攻めを切らずことができるが、先手も▲5二角などから暴れてくる。

評価値は-300ぐらい。

 

とりあえずすぐ潰される形はないという点は収穫。ただ全体的に神経を使う将棋になるのはやむを得ない。